建物の配管内部のスケール・サビ・スライムを除去し、水質を改善するとともに多様なデータを収集できるスマートIoT上水道管制プラットフォームが市場で高い評価を得ている。
従来の水産業では、バッテリー式自動検針レベルにとどまっていたが、ジオグリッドは常時電源を活用した遠隔検針を実現し、水量・漏水の把握、さらに配管の水質状態までモニタリングできる革新的なプラットフォームとして注目されている。

ジオグリッドのキム・ギヒョン代表は次のように語る。

「水質改善やデータ収集に加え、ビッグデータとアルゴリズムを活用し、水の消費習慣を分析・改善できる多様な機能を提供します。供給者と需要者の双方にとって最も効率的に管理できるプラットフォームとして発展し、水産業の国家競争力向上にも貢献していきます。」

スタートアップの情熱と革新的技術力を武器に、IoTと水質管理を融合したジオグリッドの成長に注目が集まっている。

Q1. ICTの融合によって都市が急速に変化しています。ビッグデータやIoTなど第4次産業革命の核心技術に注目したきっかけと、スタートアップとしての成長過程について教えてください。

17年間安定的に会社を運営しながらAI・IoT・ビッグデータ分野に取り組もうとしたものの、コロナ禍で成果を得ることができませんでした。
しかし「危機をチャンスに変える」という信念のもと、水産業を調査したところ、「スマートウォーターグリッド」というビジョンを掲げながらも他分野に比べ革新が遅れていることに気づきました。

大学院に進学し、第4次産業革命技術に対する理解を深めつつ、水産業のIoT・ビッグデータ化に向けた具体的な事業化を進めました。
2020年創業当時は資金不足によりR&Dに集中できませんでしたが、政府支援事業や公募展に挑戦し、1年半で100件以上応募、40件余りに採択され、累計13億ウォンの開発支援資金を確保しました。

得られた資金の大半をR&Dに投資し、8月31日に成果物を発表。常時電源による遠隔検針でバッテリー問題を解決し、通信網の安定化も達成したことで大きな反響を呼びました。水質への関心の高まりとともに、プラットフォームへの問い合わせも増加しています。

Q2. 建築業界でも環境・エネルギー・水管理の革新が必要だと述べられましたが、具体的にどのようなシステムが必要だとお考えですか。

建築業界では環境・エネルギー管理の革新が進んでおり、特に集合住宅分野では先導的な動きが見られます。
しかし水管理面では遠隔データ収集段階にとどまっています。

もし人力検針を第1世代、自動検針を第2世代、漏水検知を第3世代とするなら、ジオグリッドは現在、漏水検知と水質監視を組み合わせた第4世代サービスを提供しています。
さらに、ビッグデータやスマートウォーターグリッド、周辺環境分析を融合した第5世代サービスを目指しています。

また、Google HomeやAmazon Home Servicesと連携し、情報提供を通じて建物の複合的ニーズを解決する統合ソリューションを実現していく計画です。

Q3. 学校や軍施設などの災害安全管理のためのデータ収集装置開発にも注力しているとのことですが、そのソリューションについて教えてください。

学校や軍施設は公共性の高い集合建物であり、特別な災害安全管理が求められます。
ジオグリッドは、建物に設置される装置の特性、センサーに特化したソフトウェア、常時インターネット接続という利点を活かし、水質に加えて環境センサー連動テストを実施しています。

プラットフォーム内に建物の傾き・振動・地盤沈下を測定するセンサーを設置することで、管理が容易でデータの関連性も高く、活用価値が非常に高いです。
水道管漏水の約70％は地中に埋設されたメーター周辺で発生しており、その主な原因は地上と地下の振動です。

ジオグリッドが振動と漏水の相関関係をデータで明らかにできれば、シンクホールなどの災害を未然に防止し、莫大な社会的コスト削減につながると期待されています。

出典：大韓建築士協会 建築士新聞